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海外の発達支援の考え方

  • 執筆者の写真: Colorful Kids
    Colorful Kids
  • 2024年7月29日
  • 読了時間: 3分

更新日:2024年8月1日

発達支援に対する考え方は、日本と海外で大きく異なっている部分があります。

その違いに目を向けながら、海外で行われている支援を認識することで、より良い社会にしていくためのポイントを知るきっかけになるはずです。

そこで、海外では発達支援がどのように捉えられているのか、どのようなサポートが行われているのかなどをご紹介します。



 

もくじ


 

 





発達障害の捉え方

日本では、「発達障害」と聞くと「かわいそうな子」「手がかかる子」などネガティブなイメージを抱く方が多いかと思います。

しかし海外では、「様々な個性・特性のある子」といった捉え方をされています。

社会的弱者として区別するのではなく、あくまで個性の一つ、その子を認識する上での特徴の一つという考え方です。

本人の得意なところを見つけて伸ばし、力を発揮できる場所を提供していきます。

逆に苦手なところは支援したり環境を変えたりしながら、いきいきと生活できるように配慮していくというサポートの仕方です。

そのため本人も「自分はダメな子」「どうしてできないのだろう」などの自己否定を感じにくく、結果としていきいきと長所を活かして生活している傾向にあります。



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早期発見への取り組み方

発達支援をより効果的に進めるためには、早期発見や早期療育が欠かせません。

海外では、乳幼児健診などを通して発達の遅れに早期に気づき、3歳未満の早い時期から支援や療育に繋げる体制が整っています。

日本では乳幼児健診は行われているものの、上述した発達障害の捉え方も関係し、専門的な診断や支援には結びつきにくいのが現状です。

 





集団における支援・配慮

日本は集団意識が強く、全員が同じ行動をとることや指示に従うことを良しと捉えがちです。

海外では一人一人の特性に合わせた個別支援計画が立てられ、丁寧な配慮がされています。

例えば、発達障害のある子には専門性を持った指導補助員がつき、その子の得意分野を伸ばしたり苦手なことはサポートしたりします。

無理に集団に入ろうとしなくてもいいという前提があることで、一人一人がのびのびと活動を楽しめるでしょう。

 


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家族サポート

海外では、発達障害のある子どもの家族に対するサポートがとても充実しています。

ソーシャルワーカーによる家庭訪問や相談支援、情報提供などオープンな体制が整っています。

また、「レスパイトサービス」と呼ばれる障がいのある子どもを一時的に預かり、家族の休息や休養を確保する取り組みがあります。

数時間から宿泊まで対応し、家族のリフレッシュや子育ての負担を軽減することが目的です。

日本でも家族支援の必要性に対する認識が高まってきてはいるものの、「親が面倒を見るべき」「預けるなんてかわいそう」という価値観は根強く残っています。

また、サービスの量や質も十分とは言えず、必要な人が必要な時に気軽に頼れるところにはまだまだ行きついていないのが現状です。



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まとめ

海外における発達支援は、とてもオープンでポジティブな位置づけです。

その考え方が根底にあることで、支援内容や家族サポート、早期発見における取り組みなども充実しています。

海外の事例から学びつつ、日本の美徳とも言える「気配り」「思いやり」などの文化を活かすことで、より個性を大切にした社会が実現できるのではないでしょうか。

周囲のささいな配慮によって一人一人の魅力を伸ばし、互いを認め合う理解と支援が広まっていくことを願っています。

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